鉄塔を目標に散策することで、近いけれど訪れたことのない場所を知ることができます。
その過程で思わぬ発見の副産物があるかもしれません。
鉄塔は行きにくい場所に建っている
発電所で発電された電気は、送電線によって各場所に配電されます。
発電所から離れた所への送電は主に鉄塔が用いられます。
外に出て周りをみまわすと、少し郊外にお住まいの人ならば、何本か確認できるのではないでしょうか。
普段、意識していない鉄塔が見えてきます。
ゴジラ、ウルトラマンなど怪獣、ヒーロー特撮系のテレビ、映画などで破壊されるときは意識されるかもしれません。
この鉄塔をネタにした散策も少し変わっていて面白いです。
なぜなら、一つ一つの鉄塔を近くまで行って確認するのに、困難がともなうことがあるからです。
近くまで行こうとすると道なき道、草むらをかき分けなくてはならないこともあります。
雨が降った翌日などは、道がぬかるんでいる、などもあります。
鉄塔めぐりの基本は、近くの鉄塔を見つけて、そこについている番号を確認します。
そして、つながっている電線の一方向を決めて移動します。
発電所に近い方向に向かうか、それとは逆の変電所の方向に向かうかです。
地元だと、方向感はわかるかと思います。
鉄塔に興味をもったきっかけ
過去に住んでいたところの近くに広場がありました。
その少し外れたところに、とても大きい送電用の鉄塔がそびえ立っていました。
その鉄塔の設置場所の周囲は、金網で囲まれ、鉄塔の鉄骨の足の部分にはしっかりしたコンクリートの基礎があったのをはっきり覚えています。
スケールは全く違いますが、東京タワーの近くで上を見上げるような感じに似ています。
そのようなことがきっかけで、普段、見えるのに見えていない送電の鉄塔を意識していました。
そして、実際に鉄塔を順にめぐるというプチ冒険を実行しました。
なにか移動するきっかけが欲しかったというのが大きいかったのですが、何か新しい発見も少し期待しながらのものでした。
鉄塔巡りを題材とした小説もあります
わたしが鉄塔めぐりを最初にしたのは、1980年代でした。
その後、鉄塔めぐりを題材とした小説「鉄塔 武蔵野線」というものが発表されました。
この作品は、1994年日本ファンタジーノベル大賞を受賞しています。
私も出版されてから、すぐ購入して読んで、懐かしさとワクワク感を覚えた記憶があります。
ファンタジーノベルとしては内容が少し異質で、審査委員の中でも議論があったようですが大賞作品となりました。
その後、1997年に映画化もされています。チビノリダーとして活躍した伊藤淳史さんが主演でした。
さらに、書店員熱い要望で2007年に文庫で復刊されました。
ざっくりとした内容は、夏休みの終わりに小学生の2人が鉄塔を番号順に、原子力発電所に到達できるのではないかと進みます。
散策のきっかけとして、鉄塔めぐりをとりあげました。
実際には、鉄塔の周りの金網だったり基礎部分までを見なくとも、遠巻きでもいいなどルールを緩めながら、
普段行ったことのない場所をプチ探検するのは、面白いと思います。
欲張ると移動距離も長くなるので、そこは計画を立ててほどほどにするのが良いと思います。お試しあれ。
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