コンビニでコーヒーを買いますか?缶やペットボトル入りのものではなく、セルフのコーヒーサーバーのものです。それぞれのコンビニごとに、大手有名商社とも組んでコーヒー豆の調達、おいしく入れるための商品開発を行っていますね。そのコストパフォーマンスもよく私もよく購入しています。
飲みたいと思いつつ買ったことがないひとがいる
コンビニエンスストアでコーヒーサーバーでのコーヒーを買う場合、ホットコーヒーの場合は、レジで申告して紙のカップをもらい、アイスコーヒーの場合は冷凍庫から氷がいっぱいに入ったプラカップをレジで精算します。それからそれぞれ自分でコーヒーサーバーに行って、自分の買ったのに対応したボタンを押しますね。
このコーヒーを飲んでみたいけども、ふんぎりがつかなく買えないひとは、[1]レジで精算して完結しないこと、[2]いざコーヒーサーバに行ったときに、きちんとカップをおけるか、[3]間違えずに自分の買った(つもりの)ボタンを押せるか、といろいろと心にひっかかるようです。一回やってみればなんでもないことが、自分にとって新しいこと、それもそれが2手間以上あると、より体験を躊躇しやすくなります。
ひとは、それまで経験したことがないことに対して、あえて体験しようとはしない傾向があります。最初から新しいことを無視するひと、興味があってもいまひとつ尻込みして試すまでに至らないひと。もちろん逆に好奇心の塊で新しいものは何でも試すひと。いろいろなひとがいます。
前に書いた、セミセルフレジのように、それで現金精算をしなくてはならないようならば、めんどうと思いつつも、しかたなくそれを覚えて、慣れていきます。しかし、そこを避けて通れるならばぎりぎりまで従来の方法で押し通そうというひとも少なからずいます。
クリティカルマス
商品やサービスなどが一気に広がるきっかけとなる普及率というのがあります。それはクリティカルマスといわれます。その普及率の値は研究によると16%だそうです。これは6人に1人程度の割合になります。このくらいの普及率になると、自分の知り合いも含め、周りに使っているひとが目立ってきます。そして、多くのひとが使っているなというところをきっかけとして気になるひとが増え、流行が加速していきます。
上で書いた、なかなかふんぎりがつかないひとは、そこからまたワンテンポ、ツーテンポ遅れてのひとでしょう。もちろん、そのひとの好奇心がどのくらいそこに反応するかという程度も関係はあると思います。逆に売る側の立場としては、いかにそのクリティカルマスを超えるように、いい商品開発、宣伝を行っていくかも重要になっていきます。
まとめ
潜在的な顧客を、その購入の手間で失っていることがあります。また売る側もその普及率を高めることで、初期の顧客がその後の多くの顧客獲得につながるという興味深い現象があります。どちらも人間のちょっとした心理によるものでとてもおもしろいと思います。
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