早く乗りたい、早く降りたい

乗り物

人は、電車、バス、飛行機など乗り物に乗るとき、降りるときなにかにせかされています。自分がしなくてはならない行動がひとつはっきりしているからです。

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電車の乗り降り

乗る

「降りる方のために広くドアのスペースをおあけください」との駅のホームのアナウンスがあります。

電車に乗ろうという人。降りる人を通すために扉の乗降スペースを広くあけられない人がいます。扉を前にすると、つい体が重なるように立ってしまうのかもしれません。扉の前には立たないのですが、体の半分から1/3くらいが開いたドアにかかるようにしていて、たくさん降りる人がいても、どうしても乗降スペースを狭くしています。

電車によっては、座席の争奪戦などがある場合もあります。そういう場合は理解できます。そういう思いがない人でも、電車に乗るというあせりが先だつ人がいます。ふだん電車に乗りなれている人でもこの傾向は見られます。

降りる

混雑している電車から降りるとき。降りたい駅に着くアナウンスがあると、多くの人がそわそわと降りる準備を開始し、扉の方に向かいます。

通勤電車での通勤時間帯では、自分の乗る電車、時間などがきまっているような場合は、ほかの人の動きもだいたいわかっているので、それぞれの人のいつものパターンですごすごと動いていきます。

自分がふだん乗らない路線、時間帯になるといつもと違う緊張を少し感じながら動きます。
ふだん乗る路線、時間でも、いつもはいない種類の人、たとえば通勤時間に大きなスーツケースをもった人がいる場合があります。そういうときは、お互いにそれぞれの動きがちぐはぐになり、スムーズな移動ができないこともあります。

乗降の多い駅だと、人の流れにまかせて降りることができます。一方で、時間帯によって、ほぼ降りる人がいなく、たくさんの人がのってくる駅というのもあります。

そんな駅で降りなければいけない。そして、たまたま扉とはなれた通路の真ん中近くに入ってしまったりしたときは、かなりの緊張を覚えます。早めにスルスルと扉の方に移動して、最後は「降りま~す!」と声をだせば、ほとんどは他のお客さんの協力も得ながら降りることができます。

電車の遅延や、振替輸送などの影響でひどい混雑といつもと違った状況が重なると、次の乗降の多い乗り換え駅まで降りられなくなることも、たまにあります。私も何度か経験があります。

新幹線や特急電車の場合でも、次の駅への到着のアナウンスがあるとそそくさと荷物をまとめ降りる準備、そして席を立って降りる扉のほうに並ぶひとが、多くみられます。停車まではまだ2~3分程度ある場合でもです。

このような人の中でも、もちろん電車を降りて、さっさと次の目的に向かっていく人もいますが、降りたとたんにホッっと落ち着いてしまう人も多くいます。
自分の中でなにかしらの気持ちの切り替えが起こっているようです。

路線バスの乗り降り


路線バスは、運転士さんがお客さんの乗降の様子をきちっとみています。ときに、いろいろ注意や指示をだしてくれます。

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移動中に歩くこと、席の移動などをしないようにと、車内アナウンスがなんどもされています。せっかちな乗客も走行中に移動したい気持ちを抑えるようになってきました。

バスを利用する場合にお互いに、気を使うのが運賃の支払いです。知らない地域の路線バスにのるときはその支払いの仕組みがどうなのか、少しドキドキすることもあります。

前払いか後払いか。整理券は必要か。ICカードが利用できる場合はそのタッチのタイミング、乗る前、後、両方など。もちろん、わからなければ運転士さんに聞けばいいのですが。

運賃支払が現金で両替が必要な場合に、後ろの人が先に降りられるような気づかいがあれば、後ろの人もありがたいです。時間的にもスムーズな運行の助けになります。

飛行機の乗り降り

機内へ移動

国内線の機内への案内は、およそ以下のような順番で案内されます。

(1)高齢の方、小さい子供連れの方、妊娠中の方、お手伝いが必要な方
(2)その航空会社を前年度、とてもたくさん利用した会員の方
(3)ファーストクラスやプレミアムシート、または、その航空会社を前年度、もしくはそれ以前に年単位でたくさん利用したことのある会員の方
(4)1~3以外の方

(4)については、その中で、後方座席から席番の範囲を決めて誘導するパターン。窓側の人から誘導するパターンを経験したことがあります。

(2),(3)について、、機内がごちゃごちゃする前に乗れる。持ち込み手荷物の収納場所が確実に確保できるのが機内への移動時の主なメリットです。席が窓側ならば、それで自分の空間と時間を速やかに得られます。

羽田など大きな空港ですと、陸置きの飛行機までバス移動の場合もあります。その場合もバスに乗る順番が上の機内移動案内の順番と同様に進められますが、早く案内される意味は薄れます。

機内から降りる

飛行機が着陸。決まった駐機常に完全停止します。
シートベルトを外して良いサインが出るやいなや、多くの人がカチャカチャとシートベルトを外します。

通路側の人はすぐさま立ち上がり通路を体を移動し上の荷物を取り出します。通路側から2番目の人も自分の荷物を手元に用意しようとします。通路側から遠い人は行き場がないので、ドアが開いて前方から他ののお客さんが流れていくのを待ちます。

前方にファーストクラスやプレミアムシートがある機体の場合、その席の人から順に降りる案内をするというアナウンスが流れます。

シートベルトを外して良いサインが出てから、数分して飛行機のドアが開きます。
それと同時に前方から、お客さんが順に降りていきます。

不思議なことに皆、前方の席の人から順に降りるということが、暗黙の了解のようになされます。窓際にいた場合も降りる素振りをみせれば後ろの席の人が先に行くのを待ってくれます。

ドアが開いてから、人が降り始めてから後方の自分が通路まで出られるまでの間、自分の荷物の用意をして席に座っていてもよいとは思うのですが、通路に出れていない人も頭が天井に当たらないように中途半端に体をよじらせたまま、立っている状態が続きます。

「降りるという目前の目標があり、その準備をしたのだから後戻りしたくない」という気持ちからくるのだと思います。

航空会社側からみれば乗客が早く降りてくれれば、次のフライトの準備に余裕ができるので、その点はお互いにいい関係となっていると思います。

飛行機の場合も、上の新幹線や特急電車を降りたときのように、自分の中でなにかしらの気持ちの切り替えが起こるようです。

このように、ささいなことですが、目先に行動しなければならないことがある場合はそれに集中してしまい、ときに自分や回りが見えなくなることもあるようです。

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