通勤電車の車内の構造を観察すると、疑問が膨れ上がります。
なぜ、そんな形にしたのか?
そんな形でどうやって車内に組み立てたか?です。
扉スペースの手すりとつり革
現在の通勤用車両は、扉スベースの上のほうの縦・横に手すりがあり、つり革がぶらさがっています。これらは、乗客の利便性、安全性の向上が優先されたための結果のようです。
少なくとも1980年台以前は、座席の前、座席と水平な部分しか手すり、つり革がなかった記憶があります。これは扉スペース部分につり革があると乗降の邪魔になるため、あえてそういう構造にしなかった、という経緯があったようです。
そのような車両で、混雑時にその扉スペースから動けない状態となってしまうと、手でつかまるところがない、という事になります。電車の揺れに対しバランスをとりながら、自分の足が動かないようにふんばりつづけなければなりませんでした。
車内の手すりを組み立てパズルと考える
通勤時、数独パズルをやっている人を時々見かけます。縦横斜めの和が同じになるように数字を埋めるというものです。
つり革、そしてそれがつられている手すり部分を見ると、実はちょっとしたパズルになります。ひとつの車両内の手すりが、どのような部品でできているか?そしてそれらがどうつなげられたか?です。何人で、あるいはどんな機械で、どんな順番で、といった感じです。
車両の上の方の取り付け作業などは、工場で車両の上下をひっくり返した状態で行うとのことです。重力を味方につけた考え方です。とても賢い工夫だと思います。
限られた空間の中で、複雑にからみあったようにつながれている手すりたち。どのように組み立てられたのか?そして、それを設計した人がいるはずです。設計は、単に最終的な形を作るのではありません。部品を寄せ集めてきちんと形になるのか、組み立てるときに部品と部品がぶつかって組み立てられないということがないように考える必要があります。
そのような過程を考えるのも、また一つのパズルの一つになります。
いろいろな手すり
上で話題にしたバズルがより楽しくなることの一つが、曲がった手すりです。
このようなものがあると、部品の組み合わせだけでなく、端っこがどのように固定されているか?
そんな曲がった部材を設置するときに、持つのも大変でないかなどと考えてしまいます。
素材も、多くはステンレスで表面がつるつるですが、アルマイト加工されたアルミのようなものもあります。
扉のところや、車椅子スペースの付近などの長さ1mくらいのそれぞれ独立した単独の手すりなどもその役割、取り付け方を考えたり、観察してみると、なぜこうなっているのか、なぜこうしたのかなど、発見や疑問がみつかります。
興味がわいたら、通勤時など、電車の内装など少し気にしてみてはいかがでしょうか?
コメント